陽助さんの部屋

鉄拳/ラス仁・花仁・真仁 はた細/白キラ・ヘルキラ

レイとバサラ3

マクロス7内の軍の施設。アクショからほど近い所に入口がある。

本部からはうんと離れている、端っこにある施設にレイは居た。

格納庫からコソコソとパソコンのある部屋へ移動していた。

「レイ!」

「お!おお。懐かしいな久しぶり。」

途中の通路で昔の軍の仲間に出会う。

「なんだ?返り咲きか?」

「いや、野暮用でな。」

「そうか。なにかあったらなんでも言ってくれ。

 オレもそこそこ偉くなったからな。」

「助かるよ。」

「じゃあな。」

「ああ。」

レイは仲間と別れると、パソコンルームに入った。

パソコンを起動させるとパイロット適性テストのデータを探した。

程なく探し当て持ってきていた記憶端末にデータを移した。

「これでよし。」

軍の施設から戻るとレイは、データを自分のパソコンに入れた。

そこへバサラがやってくる。

「腹減ったんだけど、なんかある?」

「ん?ああ。ちょっと待て。」

「なにやってんの?」

「ん?今、飯作るから、その間コレやっといてくれ。」

「は?」

バサラをパソコンの前に座らせると、先ほどのテストのデータを起動させる。

渋々バサラはテストを解いた。

10分経った所で、バサラがキッチンへやって来た。

「おいおい、終ったのか?」

「ああ。」

「え…。簡単な飯だが出来たから食え。」

「サンキュー。」

焼き飯をテーブルに置くと、バサラが待ってましたと

椅子に座るなり搔き込んだ。

レイは、愕然とした。

「おいおい、壊れてんのか???」

自動採点されたテストの結果を見て信じられなかった。

バサラのIQは270オーバーと表示されている。

見た事もない数値に驚くが、後々間違っていない事を思い知る。

(ちなみにレイのIQは150)

軍の施設から、最新のバルキリーの基本情報を持って返って来た。

図解されたデータをプリントアウトすると

バサラに見せた。

「ふーん。」

「じゃ、説明するか。」

「オレ眠いんだけど…。」

「まぁまぁ、少し説明させてくれ。」

「コレ、バルキリーだろ?」

「ああ。」

「こっちが動力でこれが変形部分なんだろ。」

「あ、ああ。見た事あるのか?」

「ないよ。コレが初めて。」

「…………。」

バサラは図解された物を見ただけで全て理解していた。

単位など勉強していないらしい事はわからないみたいだったが

どういう造りなのかは、すぐに理解していた。

試しに、メカの入門と言えるバイクの解体と組み立てを

させてみた。

部品をいくつか用意してカスタム出来るようにしておいた。

が、バサラにはなんの部品なのかは伝えてない。

どうなるか。

レイは期待した。

バサラは、見事にカスタムバイクを組み立てると

「乗っていい?」

と、エンジンをかけどこかへツーリングしに行った。

期待以上の出来事にレイはワクワクした。

同時にゾクゾクもした。

こんな事があるのかと思った。

プロジェクトMの歌い手を探していただけだったのに

バサラはそれ以上の可能性を秘めていた。

軍に知られたらそれこそ大事になる。レイは肝に銘じた。

絶対に軍には知られまいと。

レイはバサラにふさわしいステージを用意しようと考えた。

バサラも19才になり、体もしっかりしてきた。

軍の仲間に頼んで、パイロット訓練施設を使う許可をもらった。

極秘事項と銘打って、施設を貸し切りバサラを重力切り替え運転装置に

乗せた。

最初から飛び抜けていた。

どんな体勢で重力がかかっても気絶せずに歌い続けていた。

ニヤニヤが止まらない。

バサラのステージは宇宙。しかも戦場のただ中かもしれないと思った。

レイはそのステージに立たせるべく、計画を進めた。

「なぁ、これカスタムできねーの?」

「あ?どれどれ。」

「これ。」

「操縦桿か?」

「ギターにしたい。」

「?!」

「できねえの?」

「いや、パワーに段階を付けてコードに割り振ればいけると

 思うが。」

「あとは、任せる。」

「ああ。バルキリーの色はどうする?」

「燃えるような赤がいい。」

「わかった。」

バサラの誕生日の半年前の出来事。

もっと細かいカスタムが出るかと思ったが意外と操縦桿のみ

だった。

軍の仲間の技術者にバサラの能力だけを伝え

どのバルキリーが適しているか聞いてみると

最新鋭の機体が一番いいんじゃないかと言われる。

手に入らないかと聞いて見ると試作機の1機がもしかしたら

手に入るかもしれないと言われ、プロジェクトMの名で

手に入るよう色々手配した。

端っこの施設でカラーリングとカスタム部分の微調整を終えたのは

バサラの誕生日の1日前だった。

レイは徹夜続きの目をしばしばさせると

赤いバルキリーに幌をかけトレーラーに乗せアクショに運んだ。

そっとバサラの部屋から見える位置に幌をかぶせたまま立たせると

朝を待った。

が、バサラが起きて来るのを待っていたら、昼過ぎだった。

「レイ、なんか部屋から見えんだけど、何?」

「やっと起きたか。ついて来い。」

廊下の突き当たりの扉を開けるとバサラを立たせ

用意しておいた幌を外すロープを引っ張った。

バサッと言う音と共に赤い機体が現れる。

「………いかしてるぜ!」

「気に入ったか?」

「ああ!」

「誕生日おめでとう。それから二十歳のお祝いだ。」

「くれんの?」

「ああ。お前のだ。」

バサラは階段を駆け下りると、バルキリーの足下に立つ。

見上げるとニヤッと笑い、操縦席に乗るためのワイヤーを

降ろすスイッチを押した。

おわり。

レイとバサラはこれで終わりです。

あとはテレビに続く感じです。

ああ、ねつ造楽しかった。

ここまで読んでくださってありがとうございました。